コラム「教育実践」

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2017/12/25

コラム「教育実践」Vol.5

Tweet ThisSend to Facebook | by 事務局(天野)

理論とエビデンスに基づいたより良い教育実践を目指す楽しさ

教育実践研究科 准教授 山田雅之

みなさんはご自身の教育実践についてお話したり,他の方の教育実践について話しを聞くことが楽しいと思った経験があるのではないでしょうか?このコラムでは私が考える教育実践研究の面白さについて書いてみます.

教育実践は随分と長い間経験則 “のみ” に頼って実施されてきました.例えば運動部活動において,コーチ自身の経験則のみに頼ってしまうと,実際には危ない指導を実施している場合もあったかもしれません.「練習中に水を飲まない」といった指導を聞いたことがある方も多いでしょう.より良い教育実践を目指すにはこうした状況に対して,現在自身が実施している教育実践をより良いデザインへと変えていくことが必要となります.その時に必要となるのが,「理論」的な背景と「エビデンス」です.

「理論」的な背景とは,教育実践を支えてくれる先行研究で明らかとなった理論のことです.例えば,人はある行為を繰り返すことで,それを覚えてできるようになります.
この背景には心理学の理論である「学習の強化」と呼ばれる有名なものがあります.ではこれを実践に適応するならどう言ったデザインが考えられるでしょうか? また,繰り返すことで学習が強化されたというにはどのようなデータを取ったら良いのでしょうか?「エビデンス」とはこのデータのことを指します.実施した教育実践がどうだったのか?を示してくれるエビデンスを蓄積することで次の学びをデザインする材料になります.実践の中で得られたエビデンスから自身の実践を見直し,より良いデザインへと変えていくことができるでしょう.

上記のような理論とエビデンスに基づいた教育実践を実施していくためには,多くの理論を学ぶ必要があるでしょう.また現場でのデータ採取やそのデータの検討に必要な分析手法も学ぶ必要があります.本ページをご覧の多くの皆様は優れた教育実践をお持ちの場合が多いと予測しています.

では現在実施しているあなたの教育実践はどのように優れているのか?より良い実践を目指すにはどうしたら良いのか?こうした学びにはじっくり腰を据えて議論ができる仲間が必要です.議論や分析には長い時間がかかりますが,自身の教育実践を語り,より良い実践に変えていくのは非常に面白いと感じるでしょう.仲間と共有し建設的に議論することでより良い実践を目指しましょう.
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