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2022/08/28

修了生の河野直美様が日本看護学教育学会第32回学術集会にて口頭発表

| by 事務局(竹田)

本学専門職学位課程修了生(20223月修了)の河野直美さんが日本看護学教育学会の日本看護学教育学会第32回学術集会にて口頭発表を行いました。
タイトル:看護学生が看護師間の連携の必要性に価値を見出せるための教育の在り方-『多重課題演習』の取り組みを通じて-
概要:
〔目的〕本研究では、学生が、多重課題演習の実践から、看護師間の連携の重要性を理解させるために教員が行う授業内容・工夫について調査し、教授活動改善の手がかりを得る。〔方法〕多重課題演習担当の看護専門学校教員8名に、半構造化インタビューで連携への考え方・教授内容・工夫・課題を聴いた。分析は、修正版グラウンデッド・セオリーアプローチを用いた。〔倫理的配慮〕研究者所属施設倫理委員会の承認後、研究協力者に研究の主旨、同意撤回の自由、匿名性保護を文書と口頭で説明し、同意書の提出により研究同意と判断した。〔結果〕教員は、学生の多重課題へのレディネスを踏まえて支える【役割の認知】があり、【連携の主要要素】を〔状況を判断する力〕と〔コミュニケーション力〕と捉えていた。演習の【仕掛けづくり】では<効果的な時期><臨床で遭遇しやすい設定><焦りを作り出す仕掛け>を意識し、演習後【自己認識の醸成】に繋がる働きかけをしていた。さらに【仕掛けづくり】に留まらず、学生の【動機づけを高める支援】を行い、連携に向けて【啓発的視点への希求】を抱いていた。これらを通し、多重課題演習を行う学生が連携に価値を見出せるよう教授活動を行っていた。〔考察〕看護基礎教育から多重課題に直面させ、業務の優先順位や一人で実施可能かを判断する状況を作り、言葉や文字といった伝達が実施できる演習展開が必要となる。また、学生のレディネスを考慮し、実践後のデブリーフィングで連携状況を客観的に捉え、メタ認知に繋げるファシリテーターの役割が重要となる。さらに、臨床側との協働が看護師間の連携の必要性に価値を見出す上で必要となる。


09:01 | 研究活動