2026.10.30
「危機はなぜ拡大するのか~事例から考える自治体の初動対応と危機管理広報~」石元悠生教授が八王子市の管理職研修にて講演
教育学研究科修士課程の石元悠生教授(メディア政策・教育コミュニケーション論が専門)が10月21日、八王子市の管理職職員を対象とした危機管理研修の講師を務めました。
研修は、「危機はなぜ拡大するのか~事例から考える自治体の初動対応と危機管理広報~」というテーマで行われ、部課長級の管理職130名が受講しました。
近年の事例をもとに石元教授が迅速な初動対応や情報一元化(ワンボイス)の重要性を提示し、受講した管理職らは危機管理広報のあり方を学びました。
また、石元教授は、不適切な初動対応が市民の信頼を損なう二次的な危機へ発展するリスクを指摘し、「情報を出すリスクだけでなく、出さないリスクも考えることが重要」と強調。さらに、単なる事実の報道にとどまらず「市民にどう行動してほしいか」までを含めた情報発信を行うこと、そして平常時から危機を想定したシミュレーションを重ねておくことの大切さを提示しました。
加えて、広報で頻繁に使われる「市民目線」という言葉についても注意が促されました。
「令和元年と現在(令和8年)では流通する情報コンテンツやメディア環境が異なるうえ、部署によって対象・想定する市民像も異なります。『現在の市民像を正しく把握できているか』『部署間で捉える市民像にズレがないか』を常に吟味・再定義(アップデート)することで初めて、行政の真意が市民へ届くようになります。 」という石元教授の言葉に受講者は大きく頷いていました。
研修後、本研修を企画した外務渉外課の川上寧子広報担当課長は、「危機管理広報を通じて、危機に強く、市民を守れる八王子市をつくっていきたい」と話されました。
自治体における危機管理は、問題の収束だけでなく、適切な情報発信によって市民を安心させ、組織の信頼を守る重要な行政判断です。
しかし、情報の錯綜や初期対応の遅れによって被害や不信感が拡大するケースは少なくありません。 こうした課題に対し、危機管理広報とガバナンスのあり方を考える機会となりました。
本学は、今後も専門的な知見を活かし、自治体リーダーの対応力・広報力向上を支援し、行政と連携した取り組みを推進していきます。





