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保育に対する自分の思いや考えを言語化する力を大学院で磨きました

日原愛彩 さん

2024年3月教育実践研究科修了生/保育士/神奈川県

インタビュー12 – 保育に対する自分の思いや考えを言語化する力を大学院で磨きました – 日原愛彩さん

私は短大卒業後、保育園で保育士として働いてきました。年数を重ねると後輩を指導する立場になってきましたが、経験だけを頼りに、感覚でやってきたところがあるので、言語化することが苦手で、うまく伝えられないもどかしさを感じていました。また、保育現場では「気になる子」がクラスに複数います。保育園での「気になる子」とは、診断の有無に関わらず、「友だちとの関わり方が分からず、しつこくしてしまう」「言葉の指示だけでは理解ができず、クラスの流れについていけない」などの行動に特徴を持つ子どものことです。このような子どもたちの保育をどのようにしていけばよいのか悩むことも増えてきました。今まで、やってきた保育の大切な事を研究して、自分の思いや考えを言葉や文章にできるようになりたいと思うようになり、大学院入学しようと思ったことがきっかけです。感覚ではなく、自分はどう思ったのか考え、言葉や文章にするように意識しました。

入学して、どの授業もとても新鮮で、緊張しながらも楽しく受ける事ができました。時には自分にとって難しく悩むこともありましたが、先生方は優しく指導してくださったので、頑張ることができました。自分の課題である、自分の思いや考えを言語化するということを、授業のグループディスカッションを通してたくさん経験することができました。またレポートを書くことによって、学びの振り返りをすることができました。ディスカッションでは、多職種の方々の考えや思いを聞くことができて、たくさんの気付きがあり、今までにない経験で本当に勉強になりました。

研究は、「気になる子どもの保護者支援とは」というテーマで研究を進めてきました。気になる子どもの保護者支援とは何かと考えた時に、まずは気になる子どもの保育を通して、子どもがよりよい方向に向かうことで、保護者の支援に繋がるのではないかと考えました。応用行動分析学や教育のユニバーサルデザインの視点を取り入れて、よりよい支援の実践をすることや気になる子どもだけではなく、クラス全体が安定するように、周りの子どもの配慮をする保育の実践をすることを繰り返し行い、日々の保育や保護者支援の省察的実践をして研究していきました。研究するという経験がなかったので、ゼミの先生に何度も個別で面談をして頂きながら、「今、どのような思いでいるのか」「なぜそう思っているのか」など、気付きができるような問いかけをして頂きながら、一つ一つ振り返りをして、言語化しながら進めることができました。論文執筆も同様で、初めて論文を書いたので、こまめに見て頂きながら、書き終える事が出来ました。これは、決して一人ではできる事ではありませんでした。指導して下さったゼミの先生を始め、授業を通して指導して下さった先生方、そして何よりも、一緒に学びあった院生の仲間と励まし合えたから、仕事と勉強の両立が出来たのだと実感しています。


成功体験を増やし、自信に繋げられるように、これからも支援していきたい

修了後は、保育園を辞め、児童発達支援、放課後等デイサービスの療育施設に就職しました。私の勤めているところは体操療育をしています。大学院で学んだ一人一人の特性を理解することを意識し、その子に合ったプログラムを考えています。難しすぎず、簡単すぎず、この内容だったらできるものを、職員と話し合って計画を立てることにやりがいを感じています。職員との話し合いは毎回、「ここがよかった」「こうしたけど、次回はこうやっていこう」など振り返りを大事にしています。子どもたちができた時には、たくさん拍手すると子どもたちの笑顔が見られます。成功体験を増やし、自信に繋げられるように、これからも支援していきたいと思っています。そして、私の学びはまだまだ続います。これからも、職員間で話し合いを重ねていきながら、子どもたちや保護者とってよりよい支援とは何かを常に考えて、実践していきたいと思っています。