教員プロフィール(修士課程)
西永 堅(にしなが けん)
教育学研究科研究科長・修士課程課程長
専門分野/臨床心理学、応用行動分析学、特別支援教育早期療育、家族支援、インクルージョン
私は臨床心理学・行動分析学の視点から、障害がある子どもたちとその家族の支援を研究してきました。インクルージョンは、障害のない人の障害のある人への一方向の支援ではなく、障害のあるなしにかかわらず、誰もがそれぞれリスペクトされ、それぞれのニーズに対してお互いを支えあう社会になります。ニーズには障害だけではなく、人種、性別、経済状況などの違いも含まれます。一緒にインクルージョンを目指しませんか?
研究テーマ
- 発達が遅れている子どもたちへの早期支援(知的障害、学習障害、自閉症スペクトラム障害など発達障害)ならびに両親・きょうだいなどの家族支援
- 発達途上国を中心とした早期療育の啓発活動
- 震災後の心理支援(福島県相馬市を中心に)
伊藤 一美(いとう かずみ)
専門分野/認知心理学、発達障害、学習支援
算数の学習、とくに初期の計算が苦手な子どもの理解と支援について、子どもの支援をしながら研究を進めています。算数でよく使用されるドリル学習は何に有効な指導方法なのか、苦手さの背景には何が関係しているのか、算数・数学という教科をとおして身につけるべき力は何か、問い続けています。子どもたちの理解と支援について、ともに考えましょう。
研究テーマ
- 発達障害の子どもたちにみられる学習困難への支援のあり方の検討
- 計算みられるつまずきの分析と支援のあり方の検討
- 教科教育と特別支援教育をコラボレーションした授業研究
斎藤 俊則(さいとう としのり)
専門分野/情報教育、メディアリテラシー
人間開発学(the study of Human Development)に基づくデジタル技術及び情報学的知識の市民への普及のための教育的支援構築や評価方法を研究しています。デジタル技術及び情報学的知識へのアクセスを社会参加の決定的な条件であると捉えた上で、研究と教育を通して情報教育を民主的な価値の中に位置付けることを目指しています。
研究テーマ
- 情報教育によるDigital Equityの実現
- Computational Thinkingの学習機会の提供を通じた情報教育による地域コミュニティの支援
坂田 映子(さかた えいこ)
専門分野/学校教育、音楽教育・民俗音楽研究
ゼミでは、小学校教諭、訓盲院教員、大学教員、ピアノ教室主催者など、様々な職種の方々が学んでいます。教育実践に「共生」に関する新たな視点を取り入れ、どのように学術論文にしていくかを検討し話し合っています。教育実践の改善・研究における有用性の考察は、オリジナリティを生み出していくことに他なりません。「新たな学びへの挑戦」を、一緒に考えていきませんか。
研究テーマ
- 新たな学びへの挑戦—ポスト真実時代に教員はどう立ち向かうかー
- カリキュラム・マネジメントの有効性と課題
- ブータンの情報化と伝統音楽との共生
佐々木 伸(ささき しん)
専門分野/メディア・ジャーナリズム、米国政治並びに中東政治論、国際テロリズムとイスラム過激主義関連
諸君はそれぞれの分野で、調査・研究と修士論文の執筆に向け意欲を燃やし、あるいは目標を達成できるかに不安を感じているかもしれない。学究であれば、日々の研究と学習に悩むのは当たり前であり、大いに苦悩してほしい。努力しないで結果は得られない。修士論文を仕上げるには、効率的に必要な情報を収集する力、情報を見極め、整理・分析する力、そして論理的に表現する力が不可欠だ。そうした力を持てるようお手伝いしたい。
研究テーマ
- ポスト・トゥルースの時代のメディア・ジャーナリズムの役割
- 権力の不正追求と監視はいかにあるべきか
- 論文・レポートをいかにストレスなく執筆するか
千田 光久(ちだ みつひさ)
専門分野/ 特別支援教育、交流及び共同学習、障害児保育、特別支援学校危機管理
私が星槎大学で勤務することを決断した理由は「人を認める 人を排除しない 仲間を作る」という星槎の理念に強く共感したからです。突き詰めた言い方をすれば「共生」という理念です。さて、我が国の特別支援教育は、障がいのある子どもとない子どもの共生教育、障がいのある人とない人との共生社会の形成に寄与しているのでしょうか、それとも寄与していないのでしょうか。院生の皆さんには、子どもを見つめ、人間を見つめ、社会を見つめながら、望ましい共生教育と共生社会の形成に向けて、主体的に特別支援教育を「広く」かつ「深く」、学んでほしいと願っております。
研究テーマ
- 特別支援学校の現状と課題
- 交流及び共同学習
- 障害のある子どもの保育と療育
- 自然災害等における特別支援学校危機管理
松浦 均(まつうら ひとし)
専門分野/教育心理学、社会心理学、対人コミュニケーション、学校心理学
これまで援助行動の研究をしてきましたが、どんな場面でも被援助者側の視点から考えてみることが重要です。援助が上手くいくと「助けられる側」も「助ける側」も共に幸せになります。お互い相手を尊重し、コミュニケーションを通して対話をしながら、困ったときに他者に上手く助けてもらう力、すなわち「受援力」を身につけてください。研究を進めていく上でも、これは大きなポイントです。
研究テーマ
- 対人的相互作用としての援助行動、援助要請行動、ソーシャルサポート
- 対人コミュニケーション、ソーシャルスキル
- PBL方式に基づく授業の開発
松枝 美智子(まつえだ みちこ)
専門分野/看護教育学、精神看護学
多くの看護研究者や高度な実践家と共に「COVID-19大規模災害で疲弊した看護職者への総合的な支援事業」と、セルフケア講座の効果検証研究、日本版Moral Injury尺度開発(科研費)を行っています。また「精神・行動・発達障がい者共生特論」の受講生が、星槎グループが目指す共生社会の実現に寄与する人材に育っていることに喜びを感じています。基礎教育や継続教育の質の向上を通して実践の科学としての看護学の発展に寄与したい人を歓迎します。
研究テーマ
- 日本版Moral Injury尺度の信頼性・妥当性の検証(科研費 基盤C)
- セルフケア講座の効果検証
- 高度実践看護師のキャリア形成システムの構築
- 精神医療の人材配置モデルの作成
古壕 典洋(こぼり のりひろ)
専門分野/社会教育学、生涯学習論、遠隔教育論
これまでに2つの関心にもとづいて研究を進めてきました。ひとつは、地域づくりと学びです。自分たちの地域を自分たちの手でつくっていくこと、わたしの学びがあなたの学びでもあるような教育のあり方、などに興味があります。もうひとつは、通信・遠隔教育です。わたしたちはモノに触れ、他者と出会い、自分自身と向き合いながら学んでいます。こうした学びの過程と遠隔メディアを用いた教育との関係について考えています。
研究テーマ
- 地域づくりと学び
- 遠隔メディアを活用した自学自習
土岐 玲奈(とき れいな)
専門分野/学校臨床学、教育相談、教育心理学
自分自身の不登校経験を出発点に、〈学習ケア〉を一つのキーワードとして研究をしてきました。これは、「学習支援」の意義として、学力や学習方法の獲得と合わせて、人と関わる練習をし、達成感や自信を得るといった側面を重視する考え方です。ここで重要なのは、「学習」と「ケア」という二つの要素は、切り離せないということです。人との関わりの中で、何かが分かる、できるという経験を積み重ねていけるような支援が理想だと考えています。
研究テーマ
- 困難を抱える生徒に対する学習を媒介とした支援のあり方
- 通信制高校における教育の現状、課題と可能性
堀川 徹(ほりかわ とおる)
専門分野/日本史、歴史教育
私はこれまで日本古代史研究を行ってきましたが、近年考えているのは、今何が歴史学に求められているのか/できるのかということです。これは歴史研究だけでなく歴史教育にも通じる問いです。これに対する答えは様々であり、おかれた立場によっても変わります。研究者や教育者は常にこれを考え続けることが重要です。歴史とは「現在と過去との間のつきることを知らぬ対話」(E.H.カー)です。一緒にこれを実践してみませんか。
研究テーマ
- 日本古代史
- 国家形成論
- 歴史学の役割
澁木 琢磨(しぶき たくま)
専門分野/疫学、公衆衛生学
人々の健康の維持・促進のために、世界中で大規模データを利用した多角的な研究がおこなわれています。個人の健康を検討するためには、まずその個人の特性を詳しく調査していく必要があります。地域、あるいは国レベルで行われる特定集団あるいは一般集団に対する健康に関連した研究は、現在また未来の医療を発展させるための重要な資料です。疫学的・公衆衛生学的な視点を一緒に高めていきましょう。
研究テーマ
- 高齢者の身体機能と関連する因子の探索