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2020/09/26

第二回星槎横浜絵本研究会が開催されました

| by 事務局(吉田)
2020年9月6日に第ニ回星槎横浜絵本研究会がZoomにて行われました
今回は、顧問の仁平先生から「ことばの発達を促す絵本読みの条件」について話され、13名の参加者と意見交換が行われました。また、代表の伊豆田さんがオノマトペ研究について紹介を行いました。

【ことばの発達を促す絵本読みの条件:概略】
●ことばの発達を促す絵本の読み方の効果を実証した、いまや絵本研究の古典といえるWhitehurst(1988,1994)らの研究を見やすいグラフにして紹介。
●Whitehurstらの研究では、2群に分けた母子の絵本読みを分析した。対話的絵本読みの訓練を受けた実験群の母親では、「開かれた質問(open-ended question)、つまり自由な答えを引き出す質問」「子の発言を繰り返すこと」「子の発言を拡張する発言」が有意に多く、対話的絵本読みの訓練を受けなかった統制群の母親では、「閉ざされた質問(YES、NOで答えられる質問)」、「指示」が有意に多かった。絵本読み後、子どもに言語能力テストを実施したところ、統制群よりも実験群の子どもの点数が高かった。9か月後に同じ言語能力テストを実施した際も、その差はなくなっていなかった。「対話的な絵本読み」が子どもの言語発達を促すことが実証された。

【オノマトペ研究の紹介:概略】
●オノマトペがことばの発達を助けるメカニズムの一つとして、Laringら(2017)の研究を紹介。Laringらは、母親が乳児に絵本を読む時には、オノマトペを用いて、よりことばが目立つように話していることを実証した。普段の会話ことばと比べると、オノマトペは、ピッチが高く、ピッチの範囲が広く、ひとつのことばが長く、繰り返し、間が多い。
●岡本(1982)は、子どもは外的刺激を機械的影響としてただ受け取るのでなく、子ども自身が自分の能動的な活動を通して自分のものとして行くとした。
●幼児と母親の絵本読みを分析した伊豆田の修論では、子どもにとってちょっとだけ背伸びのことばや状況を説明するために、そして絵本読みの楽しさをさらに増幅させるために、母親がオノマトペを多用していた。
●ことばの発達のメカニズムには、オノマトペを使うなど大人の努力+子どもの力がありそう。

【次回について】
●次回は11月22日(日)13:30~15:00の予定です。仁平先生から「発達の最近接領域に働きかける、少しだけ多様性のある絵本」Montagら(2015)の研究の対象になった、「アメリカ版100冊の絵本」の紹介が中心になります。


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